タイトルの通り、本記事では、
オリンパスの初代E-M1で明暗差の大きいシーン(日陰と日なたを両方含むシーン)を撮影した画像を紹介します。
主に、
- 初代E-M1やそれと同世代のセンサー(E-M5など)のダイナミックレンジが気になる方や、
- 街撮りのためにカメラ購入を考えている方
の参考になればと考えています。
冒頭の写真は、中古で購入した初代E-M1で、フランス・コルシカ島の街並みを撮影した写真です。
夏に撮影したものなので、日なたと日陰の明暗差が大きかったですが、なんとか白トビも黒つぶれもせずに撮影できました。
(現像作業はしておらず、撮って出しです)
[ 本記事の目次 ]
撮影が難しい明暗差の大きいシーン
一眼に限らず、スマホでの写真撮影でも、
明暗差の大きいシーン、つまり日差しと日陰が両方含まれる景色で、
明るい場所/暗い場所のどちらかが映らなかった経験は誰でもあるのではないでしょうか?
私はフランス在住で、ヨーロッパの街並みを撮るのが好きなのですが、
日差しの強いヨーロッパでは上記のような明暗差の大きい、難しい撮影が頻繁に起こります。
目に映る景色と、写真に写した景色が違う・・・
こんな失敗を何度もしました(笑)
白トビ・黒つぶれ
日なたに合わせて撮影すると、日陰部分が真っ黒に、
一方、日陰に合わせると、日なた部分が真っ白になってしまう・・
これが「白トビ」と「黒つぶれ」です。
すごく簡単に言うと、センサーが移せる明るさの範囲を超えてしまうために、色情報がつぶれてしまう現象です。
人間の優秀すぎる目に及ばないセンサーでは度々この現象が起こります。
関連するスペック:センサのダイナミックレンジ
明暗差の大きいシーンの撮影にどれほど耐えうるか、の指標がダイナミックレンジです。
上で言う「明るさ」に対して、どれくらいの範囲を白トビ・黒つぶれせずに画像化できるかのスコアです。
このスコアが高いほど白トビ・黒つぶれしにくいと言えます。
カメラを選ぶ際には、よくこのスコアが参照されます。
私自身、上で説明したように、日差しの強いヨーロッパでの撮影が多いため、カメラを購入する際にはこのスコアを必ずチェックします。
初代E-M1のセンサースコア(DxMark)
本記事の写真を撮影した初代E-M1のダイナミックレンジ・スコアを見てみましょう。
これを調べる際は、例えばGoogleにて以下の検索を行います。
「カメラの機種名 センサースコア」
一番有名なスコアは「DxOMark」というもので、初代E-M1だと以下のようなスコアになります
- ダイナミックレンジ:12.7
参照元:
DxOMarkにオリンパスOM-D E-M1 のスコアが掲載 - デジカメinfo
このスコアはマイクロフォーサーズ機の中ではかなり良い点で、
初代E-M1よりも後発機でもスコアはここからほとんど伸びていません。
(例えばE-M1 mark IIのダイナミックレンジ:12.8)
限界に挑戦:初代E-M1で高ダイナミックレンジ・シーンの撮影
例えば上の写真、狭い日陰の路地から海が見えるシーンを撮影したのですが、
上の写真では日なたの部分もしっかり残っていますが、空の部分はさすがに白トビ?
まぁでも、(今までの撮影経験から言って)個人的にはかなりがんばってると思います。Good job, 初代E-M1!!
そう思った理由は、海と空の違いがはっきりわかるからです。
白トビすると、海と空ともに真っ白になり、境目がわからなくなります。
ちなみに設定は以下の通り
撮影パラメータ
撮影時の設定は以下の通り
絞り:F6.3
焦点距離:17mm
露出:-0.7
ISO : 320
モード:絞り優先
画像自体は1280x960に縮小してアップしているので、解像感はそれを差し引いていただけるとありがたいです。
Photoshopなどによる色の調整は行っておらず、撮って出しです。
黒つぶれしやすい夕焼けシーンも撮ってみた
黒つぶれしやすい夕焼けシーンも初代E-M1で撮影してみました。
夕日が入っていて、明るい方向に引っ張られるような景色でも、建物部分などつぶれずに残っていることがわかります。
上に同じく撮って出しの写真ですが、なかなか良いのでは??
掲載写真を撮影したカメラ/レンズ
本記事の写真は、先日、フランスのコルシカ島を旅行した際に、
で撮影した写真です。
初代E-M1
初代E-M1は2020年、Amazonの中古で、2万5千円程度で購入しました。
E-M1は像面位相差AFであるため、
以下に紹介しているマウントアダプタ・MMF-3を使えば、
(M.Zuikoではなく)フォーサーズ規格のZuikoレンズでも素早くフォーカスを合わせることができます。
以下の記事では、初代E-M1のレビューをしています。興味のある方は是非ご覧ください。
マウントアダプタ・MMF-3
マウントアダプタ・MMF-3。
これとE-M1を組み合わせれば昔のZuikoレンズをストレスのないフォーカススピードで使用することができます。
(もちろん、E-M1 mark II, mark IIIでも、このアダプタで素早いフォーカスが可能)
ちなみに、E-M5にこのアダプタを付けても、Zuikoレンズのオートフォーカスは機能しますが、めちゃめちゃ遅いです。
Zuiko Digital 11-22mm F2.8-3.5
このレンズは2019年、同じくAmazonの中古にて1万8千円?程度で購入。
35mm換算で、22mm~44mmをカバーできる広角レンズ、風景や建築物を取るのに便利な画角です。
私の印象としては、かなりシャープに写るし、青の発色が良いです。
明るさ(低いF値)もあるので、夕焼けや夜景撮りにも使えます。
以下の記事では本レンズをレビューしているので、興味のある方は是非ごらんください。
まとめ
本記事では、私自身、カメラ購入の際に調べるダイナミックレンジ絡みの、明暗差の大きいシーンでの撮影に関して書いてみました。
私の感想としては、初代E-M1はマイクロフォーサーズでも明暗差の大きいシーンを撮影できるなと。
さらに、露光測定も正確で、失敗写真が少なく、基本子連れ旅行の私には、一発で撮れるのはかなりうれしいです。
発売から8年近く経っているカメラですが、まだまだ使い倒そうと思います。