本記事では、ちょっと古いレンズですが、
OlympusのZUIKO DIGITAL 11-22mm F2.8-3.5の
解像感、色乗り、使い勝手等をレビューしたいと思います。
中古の広角ズームレンズを探している方には、
リーズナブルな値段も含めて、このレンズは魅力的なのではないでしょうか?
このレンズは私自身が所持しており、初代E-M1に付けて(アダプタ:MMF-3)、
今でも現役で撮影に持ち出しています。
ですので、本記事ではこのレンズで撮影した写真を掲載し、
購入を考えている人の参考になればと思います。
[本記事の目次]
- 解像感は抜群!カリカリの写真が撮れる
- 色乗り:これぞ伝統のオリンパスブルー
- オートフォーカス:E-M1シリーズであれば問題なし
- 明るさ(F値):f2.8なので、夜景でも使える
- 安心の防塵防滴仕様
- 世間的な評価は?
- 価格は?
- ズバリ!このレンズは買い?
- まとめ
さて、僭越ながら、早速レビューさせていただきます。
解像感は抜群!カリカリの写真が撮れる
さぁ、ここからは実際に撮影した写真を見せながら、このZUIKO 11-22mm F2.8-3.5の魅力を伝えていこうと思います。
まずは解像感、とても良いです!
以下、数枚、風景写真を載せます。
この写真はF値は8.0前後まで絞って撮影しています。
また、現像は撮って出しで、本ブログには1280x960サイズまで縮小してアップしているので、その点を踏まえてご覧いただけたらと思います。
上の写真、結構いい感じですよね?
特に、下部の草や、岩の部分を見ていただくと、解像していることがわかると思います。
次に、もう一枚。
これは船の上で、手持ち撮影した写真です。
(初代E-M1時代から、オリンパスの手振れ補正には定評がありました)
水しぶきや、遠方に見える岩もしっかり解像していてカリカリです。
色乗り:これぞ伝統のオリンパスブルー
ZUIKO 11-22mm F2.8-3.5の色乗り、私は気に入っています。
特に「青」が鮮やか。
私は風景写真を良くとるので、
青い空、青い海がきれいに映るこのレンズを気に入ってます。
ちなみに上の写真、水中に結構な大きさの魚が大量にいます。
これはフランスのコルシカ島を旅行した時に撮影した写真なんですが、ここはほんとに綺麗な場所でした。
ただし、色乗りに関して、以前、E-M5と一緒に使ったことがあるのですが、
被写体によってはちょっと色が濃いめに出ました。
もともと、この場所は赤い岩で有名な山だったので、そこまで不自然ではないのですが、ちょっと濃い目に色が付いたなという印象。ただの露出の問題?
まぁこのくらいなら、カメラの設定や後処理で補正できるのですが。
個人的にはE-M1にこのレンズを付けた写真のほうが好きです。
オートフォーカス:E-M1シリーズであれば問題なし
E-M1シリーズ(+アダプターMMF-3)で使う分には問題ない速さで動作します。
風景を中心に撮影する私にとってはストレスは感じません。
子供の写真も撮りますが、よっぽど速く動いているとき以外は普通に撮影できます。
E-M1シリーズ以外で使うときは注意
ただし、E-M1以外で使う場合はAFは遅いです。
実際、E-M5に付けて撮影したときは、風景は大丈夫でしたが、
子供を撮るときはオートフォーカスが子供の動きについていけませんでした。
なので、E-M1シリーズ以外で使うときは、オートフォーカスにたっぷり時間がかけられる風景や物どり、もしくはマニュアルフォーカスで使うことをオススメします。
いずれにしてもMFT機で使う場合はアダプタが必要
何度も言いますが、マイクロフォーサーズ機(E-M1やE-M5)で使う場合は、
マウントアダプターMMF-3が必要になります。
中古で1万5000円~2万円くらいしますが、買って損はないと思います。
これがあれば、本記事の11-22mm以外のZUIKOレンズももちろん使えますので。
写りに定評のあるZUIKOレンズを、お手頃価格で購入できるので、むしろトータルではお得かも。
(ちなみに、本記事のZUIKO 11-22mm f2.8-3.5は、私は中古で2万5千円程度でかなり状態の良いものを購入できました。)
明るさ(F値):f2.8なので、夜景でも使える
センサーサイズから、フルサイズやAPS-C機に比べると、マイクロフォーサーズは夜景撮影では不利とされていますが、
このレンズのF値は標準ズームとりも低いので(広角端でF2.8)、夜景や暗いシーンでの撮影でも活躍します。
低いF値を活かしてボケのある写真も撮影可能
また、マクロ的に撮ればボケのある写真も撮れます。
当然、単焦点にはボケの量は及びませんが、テーブルフォトや物撮りなどで十分使えます。
安心の防塵防滴仕様
ZUIKO 11-22mm f2.8-3.5 は嬉しいの防塵防滴仕様です。
私は登山や砂浜に持ち出して風景写真を撮っています。つまり水も埃も周りにある環境で写真を撮るので、この仕様はマスト。
下にも価格を書きましたが、私はこのレンズを中古で2万5千円程度で購入しました。この値段で防塵防滴なのは嬉しいです。
ちなみに、私は登山によく、このレンズ+E-M1の装備で出かけるのですが、
バッグにカメラを入れてしまうと撮りたいときにすぐに出せないので、
いかのホルダーを使って、ベルトもしくはリュックにくっ付けています。
さっとカメラを構えられるので便利です。
ただ、これを使う場合はカメラとレンズが防塵防滴のほうがいいですね、言うまでもなく。
世間的な評価は?
ZUIKOレンズのクラスを表す「松竹梅」においては、このレンズは「竹」クラスに属します。
つまりエントリーレベルではなく、中上級者向けの写りが得られます。
価格.comなどの評価を見てもおおむね良く(満足度5点満点中 4.67、2021/09/03現在)、
特に青い色の色乗り、カリカリの解像度は高く評価されています。
この写真は登山中に撮影したものですが、岩山のカリカリ感、空と海のきれいな青が伝わると思います。
価格は?
価格は安い。中古で2万5千円くらい。
10万円以上のレンズが多数存在する中、このスペック、この写りで2万5千円は安いと思います。
ズバリ!このレンズは買い?
私は、このレンズは買いだと思います。
ただし、個人的には、以下のような方が対象だと考えます。
- E-M1(初代~mark IIIどれでも)を所持、または購入予定の方
(もちろんE-5などフォーサーズ機でもOK)- マニュアルフォーカスで撮影する方
なぜ、上のような方が対象なの?
まず、一つ目の理由は、上で説明したように、
E-M1シリーズ"以外"だと、オートフォーカスのスピードが遅いからです。
(M.ZUIKOではなく)ZUIKOレンズ自体はアダプタMMF-3を使えば、
E-M5など他のマイクロフォーサーズ機でも利用可能ですし、
オートフォーカス(AF)も動作します。
しかし、E-M1シリーズ以外はコントラストAF方式であるため、
ZUIKOレンズではAF速度が遅い!
※ E-M1シリーズであれば、像面位相差のAFなので、
フォーカススピードは速く、ストレスなく撮影できます。
ただし、時間をかけてゆっくり撮影できる方(つまり遅いAFでもOKな方)、
もしくはマニュアルフォーカスで撮影する方には、この問題は関係ありません。
上のような方を対象とした二つ目の理由は、レンズが結構大きいからです。
(マイクロも含めて)フォーサーズ機用のレンズとしては大きいので、
E-M1シリーズのほうがバランスが良いと思います。
逆に、E-M1で使う場合は、このレンズくらいの大きさがあったほうが握りやすく、撮影しやすいです
まとめ
以上の理由、長所/短所を両方踏まえても、私はこのZUIKO 11-22mm F2.8-3.5をオススメします。
写りもいいし、解像するし、安い!!
さらに防塵防滴で、アウトドアに持ち出す私にはとても良いレンズです。
また、上でも述べましたが、E-M1シリーズと使うことで、フォーカススピードも速くストレスのない撮影ができます。
私は初代E-M1を中古で2万5千円程度で購入しました。
本記事の写真もこのレンズとカメラの組み合わせで撮影したものです。
これらの写真を見て、これで十分だなと思った方はぜひアマゾン等で探して、購入してみてください。
そして実際に持ち出して、たくさん写真を撮ってみてください!!